松山市商店街連盟の概要
松山市商店街連盟は、松山市内の17の商店街等が加盟し、商店街活性化事業や情報発信事業などを行う団体です。松山市内商店街の団結力をもとに、各種行事や共同事業の実施、そしてまちづくりへの参画を促進し、松山市内商店街の発展とともに、松山市の産業経済の振興に寄与することを目的として平成4年に組織されました。
まちづくり松山は、市商連の事務局として連盟が行う各種活動の事務を担当し、活動を支援しています。
松山市商店街連盟(以下、市商連)が、経済産業省中小企業庁主催の「地域にかがやく わがまち商店街表彰」を受賞。これは令和6年度から始まった新たな表彰制度で、地域の個性や多様性を伸ばし、エリア価値を高めることで持続可能なまちづくりに貢献する商店街を評価するものです。令和6年7月23日、初の授賞式が経済産業省本館で開催され、市商連は齋藤経済産業大臣から感謝状の授与を受けました。
松山市商店街連盟は、松山市内の17の商店街等が加盟し、商店街活性化事業や情報発信事業などを行う団体です。松山市内商店街の団結力をもとに、各種行事や共同事業の実施、そしてまちづくりへの参画を促進し、松山市内商店街の発展とともに、松山市の産業経済の振興に寄与することを目的として平成4年に組織されました。
まちづくり松山は、市商連の事務局として連盟が行う各種活動の事務を担当し、活動を支援しています。
松山市は、温暖でコンパクトなまちであることが幸いし、これまで多くの観光客が多く訪れていましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、令和2年度・3年度の観光客は4割減、主な観光施設客数(道後温泉や松山城など)は7割減と厳しい状況に陥りました。さらに松山の魅力を強くアピールしていく必要がある中、松山市内の観光マップは道後温泉や松山城といった観光施設を紹介したものが多く、市内での消費創出やローカルの魅力ある拠点への送客につなげる媒体が不足していたのも事実。情報収集ツールの主流になったデジタル媒体への対応も不十分でした。
コロナが5類に移行後、消費マインドはゆるやかに持ち直していますが、郊外ショッピングモールなどの出店やEC市場の拡大の影響で、昔ながらの商店街では買い物をしたことがないという若年層も多く、地元の暮らしに密着した商店街・中小小売事業者の良さが認知されづらい状況となっているため、その層への積極的なアプローチの必要性を強く感じていました。
今回の受賞は、これらの課題に対し市商連が令和5年度から取り組んでいるデジタルを活用した共同販促事業および情報発信活動が全国的に優れた取り組みであると認められたものです。
これに取り組むにあたりまず、市商連は、毎月1回、松山市内の商店街を順に巡る「地域内視察研修・意見交換会」を始めました。各商店街が交流を深めながらそれぞれの地域の文化・魅力への理解を深め、ローカルの楽しみを実感していく中で生まれた「地域の商店街の面白さ、魅力をもっとお客様に気付いてもらえるような“お客様が動く”イベントを企画しよう!」というテーマのもと、令和5年12月にデジタルスタンプラリーイベントを実施しました。
まずは商店街に実際に訪れていただくことで、お客様にもまち歩きの楽しみを実感していただけるのではないか。そんな思いから、観光客や若年層との親和性も高いオールデジタルのスタンプラリー形式で行うことにしたのです。
このデジタルスタンプラリーイベントは、松山地域独自のキャッシュレス「まちペイ」を活用したもの。点在する松山市の各商店街を線で結び、面的に地域内循環を促進することを目指した取り組みです。
各商店街の理事長が推薦する歴史・文化スポットや商店街の名店にラリースポットが設定されており、参加者に楽しみながら商店街への知識を深めてもらう情報発信事業としてのチャレンジを兼ねて行いました。
参加者は、スマートフォンアプリを利用して松山市内の商店街を巡り、各商店街のポイントに設置されているQRコードを読み込むことでスタンプをゲット。たまったスタンプ数に応じてお買い物に利用できる「まちペイ」のポイントがもらえる仕組みです。
令和5年12月11日〜12月17日、12月19日〜12月25日の開催期間で、合計3,000人以上のお客様が参加。「商店街に来てもらいたい」という目的を見事に達成し、商店街のファン獲得に大きく貢献しました。この取り組みが、地域活性化のモデルケースとして全国から注目され、今回の受賞につながりました。
授賞式では、齋藤経済産業大臣から感謝状の授与が行われました。今回、表彰を受けたのは全国で10団体。授賞式では、今後、各取り組み内容についてまとめた事例集の発行や、優れた取り組みを行う商店街を視察する「商店街ツアー」のような企画も進められていく予定との説明が行われました。
表彰式に続いて、受賞団体の代表者と大臣による座談会が開催され、商店街を活かした地域経済の活性化などについて意見交換が行われました。
【市商連会長・加戸慎太郎氏のコメント】
「この度の受賞はアナログとデジタルの絶妙な融合、効率化への取り組みが評価された結果だと考えています。今後も地域経済の活性化、地域の魅力醸成に貢献してまいります。」
【市商連事業企画委員長・石田匡暁氏のコメント】
「この10年で訪れた大きな変化は、#(ハッシュタグ)検索によって、いわゆる“観光地”に限らず地域のすべてが観光のコンテンツになりえるようになったということ。このまたとない観光化のチャンスをものにするために、これからも膝を突き合わせ、顔見知りになり、地域の絆を強め連携していきます。」
今回の受賞が、わがまち松山には優れた取り組みを行っている商店街(商店主)があり、様々な取り組みが地域の魅力醸成、またお客様が訪れて楽しい松山のまちづくりに繋がっていることをお客様に知っていただくきっかけになればと考えています。
市商連ではダイバーシティを推進し、さらなる地域活性化に取り組んでいく考えです。新たな企画やイベントを通じ地域の魅力を発信し続けることで、松山市商店街全体が盛り上がっていけるように。それぞれの商店街がかがやきを放ち、地域全体が潤う持続可能なまちづくりを目指して、これからも邁進していきます。
授賞式の翌日、道後商店街を会場に実施された地域内視察研修・意見交換会にて今回の受賞報告を行い、喜びを分かち合いました。
一層この繋がりを大切に商店街から経済発展、まちを元気にしていく取り組みに力を入れていこうと、皆の士気があがりました。
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