西九州新幹線開業。100年に一度の大変革を迎える長崎市へ
2022年9月、長崎と佐賀・武雄温泉との間を結ぶ西九州新幹線が開業。
2月8日朝、空路で福岡空港へ降り立った一行は、博多・武雄温泉駅間を運行する在来線特急列車「リレーかもめ」から武雄温泉駅で西九州新幹線「かもめ」に乗り換え、生まれ変わった長崎駅へと降り立ちました。
JR長崎駅では、駅構内や新駅ビル「アミュプラザ長崎新館」を見学しました。
商店街などの、まちの賑わい創出につながる取り組みを行っている先進地の視察を行い、現地の人と意見交換を行うことで、商店街活性化に関する内容を学び、今後の商店街活動の参考にすることを目的として、毎年実施している松山市商業振興対策事業委員会商店街視察研修。
今回の視察研修地は、新幹線の開業を機に100年に一度の大変革のときを迎える長崎市。松山商工会議所まちづくり委員会・松山市中心街市街地活性化協議会と一部日程を共有する形での開催となりました。
松山市商業振興対策事業委員会(松山市商店街連盟)からは、松山銀天街商店街振興組合、松山市駅前商店街会、道後商店街振興組合の方々とまちづくり松山、松山市地域経済課、松山商工会議所からあわせて12名が参加しました。
視察研修先は、JR長崎駅、出島メッセ、浜市商店街連合会(浜市商店街振興組合)、新大工町商店街、住吉中園商店街。
前編では、JR長崎駅周辺、出島メッセ長崎での視察研修をレポートします。
2022年9月、長崎と佐賀・武雄温泉との間を結ぶ西九州新幹線が開業。
2月8日朝、空路で福岡空港へ降り立った一行は、博多・武雄温泉駅間を運行する在来線特急列車「リレーかもめ」から武雄温泉駅で西九州新幹線「かもめ」に乗り換え、生まれ変わった長崎駅へと降り立ちました。
JR長崎駅では、駅構内や新駅ビル「アミュプラザ長崎新館」を見学しました。
これまでJR九州グループは、博多や鹿児島、大分、宮崎、熊本などでまちづくりを展開。
「住みたい、働きたい、訪れたい」まちづくりをコンセプトとして開発を行っています。
ターミナル駅での商業施設、ホテルの開発により、沿線住民だけでなく、インバウンドを含めた観光客の誘引力を増してきました。
長崎駅周辺エリアの開発は、新幹線開業を見据え進められてきました。2018年に長崎県新庁舎、2020年には長崎警察署が同エリアに移転し、2021年には長崎駅西口に県内初の本格コンベンションセンター「出島メッセ長崎」がオープン。さらに2024年にはジャパネットグループがサッカースタジアムやアリーナ、ホテル、商業施設を備える「長崎スタジアムシティ」の開業を予定しています。
そして2023年11月10日、開発が進むエリアの中心に開業したのが、「アミュプラザ長崎新館」です。
開発概要
延床面積:約102,000㎡(既存建物含む約160,000㎡)
営業面積:約20,000㎡
階数:1〜13階建て
用途:1〜4階、一部5階…商業、5〜6階オフィス(約9,000㎡)、7〜13階…ホテル(客室数約200室)
駐車場台数:約1,500台(新駐車場約900台、既存駐車場約600台)
「BRIDGE 橋を架ける」をコンセプトに、都市型志向の男女やファミリー、観光客、ビジネス、オフィスワーカー、学生ら、多様なライフスタイルやシーンを楽しむ幅広い層をターゲットとした場所を意図して造られています。
商業エリアには、BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS(ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ)やBEAMS(ビームス)、URBAN RESEARCH(アーバンリサーチ)といったセレクトショップやUNIQLO(ユニクロ)、GU(ジーユー)などのファッションに加え、CHANEL(シャネル)、DIOR(ディオール)、RMK(アールエムケー)、THREE(スリー)などの人気コスメブランドや中川政七商店、unico(ウニコ)といったライフスタイルショップも充実しています。
新館は、商業、オフィス、ホテルの複合施設であることも特徴。
「グリーンワークプレイス〜自然と共生するオフィス」をコンセプトに、“働く、食べる、楽しい”を一つのビルで実現しています。5〜6階のオフィスゾーンは、すでに7〜8割が埋まっているそう(2024年2月時点)。
さらにマリオネットホテルが九州初進出。2024年1月16日に開業した「長崎マリオネットホテル」は新館の7〜13階に展開しています。
現在、「アミュプラザ長崎新館」のある東口は公園としての整備が進められています。2022年3月にオープンしたお土産やグルメが集まる「長崎街道かもめ市場」の賑わいや楽しい雰囲気を踏襲しながら、屋外ならではのイベントや憩いの空間として、さらなる地域の活性化、賑わいを創出する空間として計画されています。
また、JR長崎駅と路面電車「長崎電気軌道」の長崎駅前電停を結ぶ歩行者専用通路を設け、その脇には東口交通広場としてバスの停留所やタクシー乗降場、また一般駐車場を整備。駅前直結ロータリーが復活しました。
昼食を挟み、次に一行が視察を行ったのは「出島メッセ長崎」。
2021年11月1日、長崎駅西側の交流拠点施設用地に整備された長崎県初の本格コンベンション(MICE)施設です。
3,400㎡のイベント・展示ホール、2,700㎡のコンベンションホール、大小24の会議室を備えています。
国際的な会議や最新技術の発表の場として活用されているコンベンションホールの延べ面積は2,700㎡。4分割できるようになっており、人数やシーンに合わせて柔軟に活用できます。
シアター形式、スクール形式、円卓など様々なレイアウトをつくることができ、学会や大会、レセプションなどを開催できます。
また大容量の高速通信回線を導入し、オンライン配信する会議やeスポーツイベントなどにも対応しています。
「出島メッセ長崎」のトイレは、初めて利用する人にもわかりやすく、誰にとっても使いやすい場所であるべきという考えのもと、市民団体「みんなにやさしいトイレ会議」実行委員会と協議を重ねて整備されたそう。
車いす優先のみんなのトイレ(多目的トイレ)や授乳室、パウダールームなどの設備面の充実に加え、トイレの空室を知らせる表示板には長崎ならではのデザインを採用。長崎らしい“おもてなし”あふれる空間です。
2024-03-31 令和5年度 松山市商業振興対策事業委員会 ...
2024-03-31 令和5年度 松山市商業振興対策事業委員会 ...
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